145×145正方形ほどのサイズの小さい絵本であれば、家庭用のスキャナーで原画を読み込んで印刷しても大丈夫です。
このコーナーでは、手書きで描いたイラストをイラストレーターを使ってレイアウトする方法です。
- スキャナーで原画を読み込む
- フォトショップで画像加工をする
- イラストレーターで版下レイアウトをする
手順を紹介していきます。
個人で楽しむ程度の画質です。商品販売や300冊以上印刷して配付する場合は、プロスキャニングのご利用をおすすめします。
A3サイズまでの原画のスキャニングをしたいのであれば、コンビニのマルチコピー機でスキャニングができます。データの保存フォーマットは「JPEG」または「TIFF」を選んでください。
フォトショップやイラストレーターの操作方法については、サポート対象外となりますので、こちらで紹介している内容がわからない場合は、Adobeサポートセンターへお問い合わせください。
フォトショップだけで、データを作成し入稿される場合は、「フォトショップだけでレイアウト入稿する」をご確認ください。
原画を描く
トンボ線を引くのがめんどうなので、画用紙にトンボ線を印刷しています。
塗り足し部分まで、絵を描く。
原画作成時にダブルトンボが書けない場合は、完成サイズの四角と「のど(綴じ)」部分にうすい水色か2H〜4Hの鉛筆で十字トンボ線を書くのをおすすめします。原画の描き方は、ダブルトンボを書いた時と同じ方法でお願いします。
データ入稿時には、データ上でダブルトンボを作成ください。
スキャナーでスキャニング
原画をスキャナーにセットします。
フォトショップを立ち上げて、スキャニングをスタートします。
スキャニングソフトで、画像設定をします。
解像度は350dpiに設定。
※お使いのスキャニングの機械によって、このソフトの設定方法は違ってきます。
解像度が選べない場合は、400dpiに設定してください。
設定ができたら「スタート」ボタンをクリック。
原画が読み込めました。
スキャニングする時に、画像解像度を350〜400dpiにしてください。
スキャニング後に、解像度の数字だけあげても画質が悪くなります。
解像度72dpi(NG)
画像の加工
原画データの補正
画像の確認
一度、データの解像度が正しい数字になっているか確かめます。
「イメージ」→「画像解像度」でチェック。
300~350dpiになっていればOK。
必要のない部分は、データが重くなってしまうので、「トリミング」します。
無線綴じご注文のお客様でよくある間違い
見開きで原画を描いているのに、中央部分をわざわざ白くしているのは間違いです。
このようなレイアウトですと、完成したページに白い線が出ます。
のど部分が7ミリみえなくなるからといって、わざわざ白くする必要はございません。
画像の保存
(EPSオプション)
プレビュー:Macintosh 8bit(WindowsはTIFF8bitで)
エンコーディング:JPEG(最高品質/低圧縮)
□ハーフトーンスクリーン情報を含める:オフ
□トランスファ関数を含める:オフ
□ポストスクリプトカラー管理:オフ
エンコーディングを「バイナリ」「ASCⅡ」にしていると、データが重くなりますのでご遠慮ください。
データ保存方法
印刷ページ順に保存名をつけてください。
例)1ページ.eps 1.eps
Photoshopをつかった原画の画像加工は、ここまでです。
次は、画像を Illustratorアプリをつかって 絵の画像と文字をレイアウトしていく方法を紹介します。
データテンプレートをダウンロード
llustratorのデータテンプレートをダウンロードします
扉ページのレイアウトなので、「145テンプレート1p.ai」を使います。
2ページ~31ページのレイアウトは、「145テンプレート2p.ai」をご利用ください
別名で保存
ダウンロードした、イラストレーターデーターを「別名で保存」しておきます。
フォーマットは「llustratorドキュメント」
保存先は、フォトショップで作成したeps画像と同じフォルダー内に保存します。
カラーモードの確認
ドキュメントのカラーモードがCMKYになっていることを確認。
RGBになっていたら、CMKYに変更してください。
フォトショップで作成した画像を読み込みます
「ファイル」→「配置」を選んでください。
フォトショップでつくった、「epsデータ」を選択して「配置」ボタンをクリック。
画像を保存しているフォルダーより画像を選択し「リンク」にチェックを入れます。
この画像配置ですとデータが重くなり、印刷ができません。
ファイルを保存するときは、イラストレーターの「.ai」とフォトショップの「.eps」データを同じフォルダー内に保存して入稿してください。
位置をあわせる
フォトショップの画像データのトンボ線とイラストレーターのトンボ線の位置をあわせます。
文字の入力
文字を入力して、大きさや色を決めます。好きな場所に配置します。
文字等は用紙の端から3~5mm内側でレイアウトしてください。断裁の加減で文字が欠けたりバランスがくずれることがあります。
文字のアウトライン化
文字を選択したまま(文字の下にラインが出た状態のまま)、「書式」→「アウトラインを作成」を実行。
文字のアウトラインができました。
色の指定
カラー印刷の場合、すべての色はCMYK モードで指定してください。RGB は使用しないでください。
特色(DICカラー)で色指定をされた方は、CMKYに色指定を変更してください。
またスポットカラーは最終的にCMYK モードにしてください。最後に書類情報でスポットカラーオブジェクトが「なし」になっていることを確認してください。
リッチブラックの設定
リッチブラック K100% C40% M40% Y40%
K100%よりもひきしまってみえます。
細かい部分(文字)などに使われると、ずれの原因になりますのでご注意ください。
濃度オーバーをしすぎないように!
リッチブラックを使われる場合は、C+M+Y+Kの総量が250%以下となるようご指定ください。大量のインキが使われることによって乾きが悪くなり、裏写りの原因にもなります。
線の指定
線は0.3pt 以上の太さを指定してください。それより細いラインは保証いたしかねます。
また線の指定に「塗り」がついていないことを確認してください。塗りがあると線は印刷できません。画面上やプリンタで見えていても印刷では線が消えてしまいますのでご注意ください。
最終の確認作業
文字のアウトラインができていない箇所はないか調べます。
余分なポイントが残っていないか調べます。
残っていると、印刷が正しくできません。
余分なポイントが発見されたら、削除してください。
データの保存
データを保存して、完成です。
保存先は、フォトショップで作ったデータと同じフォルダー内に保存してください。
データ名は、ページ名で保存してください。
Photoshopなどで画像加工している画像をイラストレーターデータに配置する場合、リンクにチェックを入れた状態でお願いします。
埋め込みにはしないでください。
画像データを忘れずにイラストレーターデータと一緒に保存してください。
絵本 上製本の表紙の作り方
- 表紙の作成には、当店のイラストレーター用テンプレートを使ってください。
- 製本の表紙作成のときは、厚紙を包み込む紙の塗り足しが必要です。また、背の両端7ミリに溝ができますので、レイアウトするときにはご注意ください。
- 下の見本の矢印線(本文横サイズ-1.5ミリ、本文縦サイズ+5ミリと書いてある部分)までの範囲に表紙イラストや文字をレイアウトしてください。重要な文字などは、5ミリ内側にレイアウトしてください。
- 背幅は、ページ数・本文の綴じ方(無線綴じやミシン綴じ)・紙の種類によって変わってきます。作りたい本のページ数や装丁が決まりましたらメールにてお問い合わせください。
※並製本には背タイトルは、つけられません。 - 上製本絵本の場合、表紙レイアウトはには、塗り足しがトンボ線より15~20ミリ(厚紙の折り返し部分の塗り足し)必要です。
横書き・左綴じの絵本
- 製本の仕上げ時にレイアウト配置に微調整が必用です。表紙・裏表紙・背を一体化させてフォトショップでつくられると、製本したときに文字や背タイトルの位置がずれることがあります。
「表紙絵」「裏表紙絵」「背」「表紙背景絵」のデータはバラバラにつくって、イラストレーターにレイアウトしてください。
表紙 背タイトルの文字の入れ方
背いっぱいに文字を入れるのではなく、背幅左右1ミリ余裕をもって文字をレイアウトしてください。
背幅が8ミリの場合、文字は6ミリ幅にレイアウトしてください。
この他の注意事項は「Adobe PhotoShopのデータ作成方法」 「Adobe Illustrator でのデータ作成」についてを必ずご確認ください。
この後、 「データ入稿方法」にしたがって、入稿お願いします。
注意事項
著作権を侵害する恐れがある作品の場合はお断りしております。オリジナル作品に限ります。また、風紀良俗に抵触しない作品に限ります。政治活動、宗教活動の内容はお断り致します。